BRD9 PROTACがマウスで効きにくい理由と、E3のヒト化による解決策
- dBRD9やVZ185など広く使われるCRBN系・VHL系のBRD9分解薬は、BRD9自体の配列が高度に保存されているにもかかわらず、マウス細胞では活性が大きく低下する。
- 原因はE3リガーゼの種差、特にCrbnのI391残基とVHLの構造差にあり、三者複合体の形成を妨げていると考えられる。
- ヒトCRBNまたはVHLの発現、あるいはCrbnI391V変異の導入で、マウス細胞での活性が回復し、生体内のBRD9分解も向上した。
ヒト細胞株では見事に効くPROTACが、マウスの薬効試験では効かない。そんな経験のある人にはなじみのある話だ。げっ歯類での分解薬のPK/PDは、化合物ではなくE3の違いで失敗しうるので、CrbnI391Vやヒト化E3のモデルは早めに用意する価値がある。生体内で陰性でも、種をまたいだ三者複合体形成を調べるまでは、そのシリーズを打ち切るべきではない。
Improving PROTAC-Mediated Degradation in Mouse Models: BRD9 as a Case Study ↗