本日はサイエンス5件:マクロ環状EGFR PROTAC、PKMYT1阻害薬、OGG1活性化剤、男性避妊を狙うHIPK4阻害薬、大腸炎向けNLRP3阻害薬。業界ニュースは、GenentechのAL050導入、MerckのKRAS G12D導入、LyciaのLYTAC IPO申請の3件です。
2026-10-06 · 🏢IPO filing · Endpoints News · Lycia Therapeutics
- Lycia Therapeuticsは、7月の非公開申請を経て、Nasdaq(LYCA)での最大1億ドルのIPOを正式に申請した。
- 同社のLYTACプラットフォームはCarolyn Bertozzi研究室の成果で、細胞外タンパク質をリソソームへ運んで分解する。
- 主力のLCA-0061はIgEを分解する食物アレルギー向けでPhase 1、LCA-0321はバセドウ病の自己抗体を標的とする。
💡 ポイント健常者での初期データでIgEが大きく低下したことが、この話に臨床の裏付けを与えている。IPOは、がん以外の分解薬に公開市場がどれだけ関心を持つかを測る試金石でもある。ただIgEにはオマリズマブとその後継薬という強敵がおり、持続性と差別化を示す必要がある。
Lycia seeks IPO for antibody degraders as TRexBio, Retension set terms ↗
2026-10-05 · 🏢Licensing deal · Fierce Biotech · Genentech / Alector
- Alectorは、前臨床段階の脳移行型改変GCase酵素補充療法AL050(パーキンソン病向け)をGenentechにライセンスした。
- 契約は前払い1億ドル、最大11.7億ドルのマイルストーンと段階的ロイヤルティで、開発・製造・商業化はGenentechが担う。
- AlectorはBrain Carrierプラットフォームを保持し、資金は2029年まで持つ見通しとなった。
💡 ポイント前臨床資産に前払い1億ドルというのは、GBA1関連パーキンソン病でRocheが実証済みの血液脳関門シャトルをいかに評価しているかを示す。Alectorにとってはアルツハイマー病やsiRNA計画を支える命綱だ。ただ本当の賭けは酵素より送達技術で、Genentechには他のシャトルという選択肢もある。
Genentech pays Alector $100M for preclinical Parkinson's prospect ↗
2026-09-28 · 🏢Licensing deal · Endpoints News · Merck / SciBrunch Therapeutics
- Merckは上海のSciBrunchから、経口の前臨床KRAS G12D(ON)阻害薬SPR2015の全世界での独占権を取得した。
- SciBrunchは前払い4億ドルを受け取り、マイルストーンを含む総額は最大21.3億ドルとなる。
- 契約はすでにクローズしている。
💡 ポイント前臨床資産に前払い4億ドルは異例で、KRAS G12D競争の過熱ぶりと、中国発資産が臨床段階並みに値付けされている現状を映す。Merckにとっては出遅れ気味の領域で、ON状態阻害の差別化が必要になる。注目はヒト初回投与試験のデータだ。
Merck licenses a KRAS G12D inhibitor for $400M upfront ↗